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副鼻腔炎の原因・症状・治療法と予防法を徹底解説

 

副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎は、鼻の周囲にある副鼻腔と呼ばれる空洞が炎症を起こし、様々な症状を引き起こす病気です。一般的には蓄膿症として知られており、急性と慢性の2種類に分かれます。急性副鼻腔炎は風邪などが原因で発症し、数週間で治癒することが多いですが、慢性副鼻腔炎は3ヶ月以上にわたって症状が続くことがあります。

 

副鼻腔炎の種類

副鼻腔炎は以下のように分類されます:

  • 急性副鼻腔炎: 風邪などの感染が原因で発症し、数週間以内に自然に治癒することが多いです。発熱や強い鼻づまりが特徴です。
  • 慢性副鼻腔炎: 3ヶ月以上続く症状があり、薬物療法に抵抗がある場合もあります。慢性の炎症が続くことで、副鼻腔の機能が低下します。
  • 好酸球性副鼻腔炎: アレルギーが関与している場合が多く、好酸球と呼ばれる白血球の増加が見られる副鼻腔炎です。長期化しやすく、治療が難しいことがあります。
  • アレルギー性真菌性副鼻腔炎: カビなどの真菌が関与し、慢性的な炎症を引き起こすタイプの副鼻腔炎です。外科的治療が必要になることもあります。

副鼻腔炎の症状

副鼻腔炎の症状は多岐にわたり、その中でも特に以下の症状が代表的です。

  • 鼻づまり:鼻の通りが悪く、呼吸がしづらくなることが多いです。これにより口呼吸が増え、喉の乾燥や痛みを引き起こすことがあります。
  • 膿性の鼻水:黄色や緑色をした濃い鼻水が出ることが特徴的です。この膿性の鼻水は副鼻腔内で細菌感染が進んでいるサインです。
  • 頭痛:副鼻腔の圧力が高まり、額や目の周りに頭痛が生じることがあります。特に朝方に強く感じることが多いです。
  • 嗅覚の低下:鼻づまりや炎症が続くと、においを感じにくくなることがあります。
  • 発熱:感染が原因でが出ることもあり、特に急性副鼻腔炎では高熱を伴うことがあります。
  • 耳の痛みや圧迫感: 副鼻腔炎が耳に影響を与え、耳の圧迫感や痛みを感じることがあります。
  • 歯の痛み: 上顎の副鼻腔が炎症を起こすことで、上の歯に痛みを感じることがあります。

副鼻腔炎の原因

副鼻腔炎の原因はさまざまです。最も一般的な原因は風邪アレルギー感染症によるものです。風邪やインフルエンザが原因で鼻の粘膜が腫れると、副鼻腔の排出が滞り、膿がたまりやすくなります。また、アレルギー性鼻炎も副鼻腔炎を引き起こす要因となります。さらに、鼻中隔のゆがみやポリープが原因で副鼻腔炎が発生することもあります。

副鼻腔炎の診断方法

副鼻腔炎の診断は、医師による問診と視診が基本です。症状や病歴を詳しく聞かれ、鼻の内視鏡検査やCTスキャンが行われることがあります。CTスキャンは、副鼻腔の状態を詳しく確認するために有効な検査方法で、炎症の広がりや原因を特定するのに役立ちます。

その他に、鼻内視鏡検査が行われることもあります。この検査では、内視鏡を使って鼻の中を直接確認し、炎症の程度や異常な状態を確認します。また、鼻汁の培養検査によって細菌や真菌の有無を調べることもあります。

副鼻腔炎の治療方法

副鼻腔炎の治療は、その原因や症状の程度によって異なります。以下に代表的な治療法を紹介します。

薬物療法

副鼻腔炎の治療では、抗生物質がよく使用されます。これは、細菌感染が原因の場合に有効です。また、鼻の粘膜の腫れを抑えるために鼻用ステロイドスプレー抗ヒスタミン薬が処方されることもあります。これらの薬を使用することで、炎症を抑え、鼻づまりや膿性鼻水などの症状を緩和します。

慢性副鼻腔炎の場合、長期間の抗生物質治療経口ステロイドが使用されることもあります。また、去痰薬鼻洗浄の使用が推奨されることもあります。

外科的治療

慢性副鼻腔炎や薬物療法で改善が見られない場合には、外科的治療が検討されることがあります。副鼻腔手術は、鼻中隔のゆがみやポリープの除去、副鼻腔の排出路の拡大を目的としています。内視鏡手術が主に行われ、入院期間も短く、回復が早いのが特徴です。

特に、好酸球性副鼻腔炎の場合、手術が最も効果的な治療法とされることがあります。これは、通常の薬物治療では改善が見られにくいケースが多いためです。

日常生活でのケア

副鼻腔炎の予防や治療には、日常生活でのケアが非常に重要です。鼻洗浄は、副鼻腔内の粘液を排出し、感染を予防するのに効果的です。また、部屋の湿度を適切に保つことや、アレルギーの原因物質を避けることも重要です。

さらに、風邪をひかないように予防することや、適度な運動を取り入れることも、免疫力を高め、副鼻腔炎の予防に役立ちます。

副鼻腔炎の予防方法

副鼻腔炎の予防には、以下の方法が有効です。

  • 適切な鼻ケア:鼻洗浄を習慣にすることで、鼻腔内の清潔を保ち、副鼻腔炎の発症を防ぎます。
  • アレルギー対策:アレルギー性鼻炎が副鼻腔炎を引き起こすことがあるため、アレルギーの原因物質を避けることが重要です。
  • 定期的な診察:鼻の不調を感じた場合は、早めに医師の診察を受け、適切な治療を行うことで副鼻腔炎の予防につながります。
  • 十分な水分補給:体内の水分を十分に保つことで、鼻腔内の粘膜を潤し、粘液の排出をスムーズにします。

副鼻腔炎が引き起こす合併症

副鼻腔炎を放置すると、さまざまな合併症を引き起こす可能性があります。例えば、中耳炎髄膜炎脳膿瘍などが考えられます。これらの合併症は重篤であり、早期の診断と治療が重要です。また、副鼻腔炎が慢性化すると、慢性的な頭痛や持続的な疲労感など、生活の質を著しく低下させる症状が続くことがあります。

まとめ

副鼻腔炎は、適切な治療と予防でコントロール可能な疾患です。早期の診断と治療が症状の悪化を防ぎ、合併症を避けるために重要です。日常生活におけるセルフケアを徹底し、医師の指導の下で適切な治療を行いましょう。特に慢性副鼻腔炎の場合は、定期的なフォローアップが必要です。